2010年12月25日 (土)

「涼宮ハルヒの消失(アニメ)」

けっこう待ちに待った作品という感じで、届いた次の日に上映会。
うううむ。原作をものすごく丁寧に作っていたのはわかったし、それなりにおもしろかった、というかおもしろいことは原作で知っていたので、それを追体験する形になった。長門がものすごくかわいいのも認める。
ただ、物足りない。
ストーリーを知っているから?違う。何度も見たくなる映画はストーリーを知っていてもまた見たくなる。実は見る直前、一緒に見ようと話していた中3娘が脚本を全部読んでしまっていた。おもしろくて止まらなかったんだと。脚本には力があったわけだ。そうか、たぶん映像自体に力がないのだ。丁寧に情景を描いてはいるけど、シーンの演出に魅力が欠けているのではないか。
ジブリのアニメは何度も何度も見たくなってしまうというか、見始めたら止まらない。それは止め絵では絶対わからない動きの魔力があるからだ。それがちょっと、足りない。
まあハルヒは全部そうかな。2度目はそれほど見たくないわい。あの8月は非常にきつかった。
続き早く読みたい。

2010年12月14日 (火)

「SPACE BATTLESHIP ヤマト」

見てきた。とりあえずおもしろかったと思う。
ファンにとっては、見覚えのあるシーン(セリフ)がたくさんあり、物語や設定も、一つの作品として破綻しないようかなり考えられていたと思った。よくぞここまでまとめてくれたよ。

ただ、特攻的な描き方は一緒に行った小学校5年生の娘にはちょっときつかったみたいで、わんわん泣いていた。私はそういうシーンで、すみませんが微笑んじゃってました(^_^;)
宇宙のCGはまあ合格点じゃないかなと思う(スターウォーズ1作目にようやく追いついたって書いていた人いたけど当時はCGじゃないからあまり比較にならない)。

予備知識なしに見る人にとっては、科学的に整合性がとれてない「お約束部分」が問題かな。宇宙に上下があるとか影になってるのに明るいとか、太陽系の端からリアルタイムの通信をどうしてやってるのか(これ設定あったんだっけ)とか、戦艦の形が宇宙で戦うにはあまりにも不合理であるとか………。

でも個人的には満足した。ヤマトのファンに向けて真っ正面から作った作品として、ちゃんとBDも買うよ。映画館で今一度見てみたい気もする。
それにしてもオファーが来たとき配役を当ててしまったという柳葉さん、いいねえ。

※追記:良く読んでいる「超映画批評」の載ったので追加。30点か。書かれていることはよくわかるんだが、まあそんなもんかもしれない。だが私は好きだ。パンフレットによれば、監督はヤマトを映像化するにあたり、アニメでの表現をあえてそのまま許せる限り残す方向に舵を切ったという。それで正解だったんじゃないかと思う。もし科学的な考証をしっかりした物語にしようなんてことを考えたら、設定だけではなくストーリーそのものを相当改変しなければならなくなっただろう(1つ変更したら玉突き式にすべてが変わってしまったのではないかと思う)。それはすでに「ヤマト」じゃないわけで。脚本、よく頑張ってたと思うんだけどな。これはあくまでヤマトであり、ふつうの宇宙冒険ものじゃないんだからさ。

2010年12月 4日 (土)

「ジュブナイル」

「Space Battleship ヤマト」山崎貴最初の監督作品。これがとてもいい。
ヤマトがらみで「ジュブナイル」のwikiを読んでいたら、元ネタがネットで評判になったドラえもんの最終回であることを知って、久しぶりに見たくなって娘達と一緒に見た。確かにそうだ、とうれしくなった。
SFのストーリーとしてもおもしろいのだけれど、タイトル通り「ジュブナイル(子供向け小説)」としても一級品。主人公たち─10歳前後の少年少女ならではの行動や表情が海辺の町の情景と相まって、初々しく輝いていてまぶしい。「スタンドバイミー」を思い出す。

ロボットテトラの愛くるしさ(林原めぐみさんだったんだね〜)とか、香取慎吾の若さ(^_^)とか、見直して改めて確認。遠藤 雄弥のデビュー作でもあったのか。

wikiの詳しい説明は小説版から取っているらしく、こちらを読みたくなったんだが、amazonにも中古品しか出ていなかった。ううむ。

2010年12月 2日 (木)

「フリーター家を買う。」ドラマ その2

残念。
スタート時、原作のファンタスチック(^_^;)な部分をリアルにしたという点でこれはいいかも、先が知りたいと思ったんだけれど、リアルな暗さを保ったまま後半へ突入してしまった。

今回見た分(第7話)はあれ、木皿泉方式の脚本になってないか的な部分もあって、特に仲間発言にはかなりがっくり。「仲間」って言葉あまり好きじゃないんだよ。群れるのが苦手だからかもしれないけど、会社の同僚などに「だって仲間でしょ」なんて言われたらごめんぞっとするかもしれない。アニメ的というかアニメ・コミック用セリフなんだと思う。「人」と言い換えても全然違和感ないんだから、そう言って欲しかった。まああくまで個人的な意見ですが。
で、この話、たとえリアルな設定に変更したとしても、原作の爽快感は残して欲しかった。主人公がメキメキ人間的に成長し、自信を持っていく姿が見たかったのに、なんだかあまりにスローテンポ(いや、「成長」はしてないな、うん)。主人公だけじゃなく全員に何かを背負わせてしまい、ドラマ全体が沈んでしまった。すでにそれぞれのエピソードに落ちをつける流れになっているのだが、どうもなんか先を知りたいという欲求があまりわき上がってこないというかなんというか。

ああ、残念。まあまだ終了してないから、こんな風に書くのはまずいか。良かったらまたメモする。

2010年11月26日 (金)

「トイストーリー3」

映画館で見ることが出来ず、居間のテレビ+BDで視聴。
もちろんおもしろかったしハラハラしたし、さすがピクサーだとは思う。
物語としてとてもよくできているし、家族で安心して見ていられる。
ただ、先に映画館で見た娘やその他「泣ける」と聞いていたが(明るい居間で子供と一緒にみたせいか)泣けなかった。

その理由はいくつかあるんじゃないかと思う。以下ネタバレ含む。

まず、どうしてもおもちゃが動くという設定にのめり込めなかった。人が見ていないところで自らの意志を持って判断し動き回る、というところ。
ファンタジーだからそこつっこんだらオシマイなのだけれど、1の時はこうきたか的な感じで全然問題なく入って行けたのだが、今回は妙に気になってしまった。
それから、今回の話については、あれだけ乱暴に扱われて汚くされてゴミの山の中にぶち込まれてそれでもきれいなおもちゃとして登場できる(わけないだろ)、とか、話のご都合主義的なところがまた妙に気になってしまった。。

このシリーズ(ディズニーのこういった物語はすべてかもしれない)、「人間」が「おもちゃを大切にする存在」とか、「おもちゃを乱暴に扱う存在」という形でしか描かれていないところが、しょうがないんだけれども、微妙にどこか納得がいかなくてもやもやする。
それが今回は大きかったと。

「ファインディングニモ」のときもものすごくそう感じて、あれはトイストーリーよりも好きになれなかった。

というわけで、「太陽の王子ホルスの大冒険」が好きです。

2010年11月20日 (土)

「スペースシャトルの落日」

アポロが月へ行ったとき小学生で、チャレンジャー空中爆発の衝撃を体験した身としては、「そ、そうだったのか〜」感が激しかった。日本を含む世界の宇宙開発に与えた影響もすごかったんだね。。

スペースシャトルが登場した当時は、これでもう宇宙旅行は目前だ的記事が膨大にあったと思うけれど、いつからそんな内容が消えてしまったんだろな。ガンダムの頃21世紀には、地球軌道上に宇宙ステーション、月には基地、ラグランジュポイントにはスペースコロニーが稼働しているようなイメージもあったけれど、そうは問屋が卸さなかった。

月より遠いところから世界で初めて試料を持ち帰ったのが日本の「はやぶさ」だったってことに、嬉しいけれどちょっと寂しいというか、人類が地球を離れるのは相当大変だということをしみじみ痛感させられてしまう。

宇宙エレベーターができて、一般の人が宇宙に気楽に行けるようになるのはいつのことか。

2010年11月12日 (金)

「ブラバン」

しみじみとしていい小説であったことは確か。
だけれど、たぶん、青春時代に吹奏楽やバンドを体験しジャズやロックに浸っていた人に比べて、その思いは半分どころか1割にも満たなかったのではと思った。まあ要するにピンと来なかった。
小説に描かれているさまざまな情景は、読んでいる人の青春の記憶を掘り起こし、小説の世界を広げる効果があったはずなんだが、その「記憶」が無いってのは致命的。
娘が吹奏楽部に入っていて、各種楽器の知識とか部活の活動(コンクールとか定期演奏会とか)に多少なりとも触れたことのある今読んでいるから最後まで読めたけど、そうじゃなかったら途中で読むのをやめていたかもしれない。
ジャズの名曲と呼ばれているタイトルが出てきても、脳内再生されないってのは、なんかこうじれったかったよ。

マンガ研究会のメンバーが15年たって再会して再び同人誌を作ろうとなる、という小説があったら泣けるかな。ううむ。それはちょっと(いやかなり)違う気がするな(^_^;)
音楽の記憶は感情の記憶に直結しやすいと思うけど、「マンガ」って理性をすっとばして感情に結びつく、というわけにはいかないと。
ただふと、大学時代の漫画研究会の面々を思い浮かべたら、再会して何かするというお話ができそうな気もしてきた。うん。

2010年11月 7日 (日)

「NARUTO」コミック(53巻)

「NARUTO」が佳境に入り、物語のコアとなる「謎」がひとつひとつ丁寧に紐解かれていっている。
最初のころのジャンプ的な「友情」や「勇気」が満ちた話じゃなくて、静かな思いが溢れた話。イタチとサスケ、自来也と3人の弟子、そして今回のナルトと両親の話、どれも泣いたね。
表情とセリフから伝わってくる登場人物の心の中が、過去のストーリーの記憶といっしょになって涙腺に迫ってくる感じ。
ちょっと前の氣志團のエンディング、独立した曲として聞いたら心にとめることはなかったかもしれないけど、NARUTOの物語の記憶と、絵と歌詞がいっしょになると、もううるうる。

ここからラストまでまだ「謎」が残っているけど、じっくり描いて欲しいと思ってる。ちゃんとつきあうから。

ちなみにアニメだと時間の流れがコミックのように調整できないためか、またオリジナルになっちゃってるんで見てません。。

2010年11月 3日 (水)

ドラえもん(映画版)祭り(^_^)

ドラえもん映画のDVDBOXが出た。これは買うしかあるまい。多少高いが、1枚2000円で売っていたから、全部買うよりお得だよねと自分に言い聞かせてamazonでポチ。
ということで、娘たち(高校生と中学生)が「ドラえもん祭りだ」とずっと見ている。ちょうど中間テストも終わったしね(見始めるとつい私まで見てしまってそれもヤバイが)。
実は映画ドラえもんのビデオ、ほぼ全部揃っているのだ。今の中高生が小さい時に映画館で見始めて、意外とおもしろいとビデオでさかのぼり、第1作「のび太と恐竜」まで到達していた。小学校低学年のころまでに何回も見せられたなあ。いったん見始めると、何回見ていても繰り返し見てしまう魅力がある。
ただ、ビデオデッキが故障してしまったためにしばらく見てなかった。最近放映されたここ数年のドラえもんが、声が違っているし出来も今ひとつだったことから、「オリジナルドラえもん」に飢えていたのね。
古いしださいしと見ていない人、最近のドラえもんしか見ていない人には是非見て欲しいと思う。つっこみどころ満載なのに「ストーリー」の力のようなものが溢れている、不二子不二雄がかかわらなくなってからおもしろさが半減していったことが、年代順に見ていけばわかる。

そういえばうち、ジブリのビデオもほぼ全部あるんだよね。先日放映した分は録画したけど、他の作品そろえるかどうかちょっと迷い中。

2010年10月31日 (日)

「Q10」

「野ブタ」の世界の延長線上というか、ほぼ同じ傾向の作品かな。
アンドロイドが主役というのはこの際ほとんど関係なく、いろいろな事情をかかえるまわりの登場人物が織りなすエピソードの積み重ねの魅力でひっぱる。
実際今日のエピソードなんかもう話に半分以上からんでないよ、Q10。からむのはその存在。

ちょっと「野ブタ」よりもキレが無いかなとも思う。期待はずれ、という声も聞くけど、個人的には好き。意味を持たせたセリフが鼻につくかどうかが分かれ目かな。

でも文化祭の情景、いいなあ。野ブタもほぼ完全に再現していた。いくつか高校が舞台のドラマ見たことあるけれど、この高校は1クラスしかないのか?文化祭なのに人口密度無さ過ぎだろ、とつっこみたくなるのが多かったから、今日のシーンは楽しかった。

Q10の正体とかって、どうなるんかなあ。
娘がエンディングの「Q10の目から見た人間のQ10」見て、「モデル?」とつぶやいたけど、そんな流れなんだろうか。鉄腕アトム?(古い)。

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