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2015年11月 5日 (木)

「障害者就労訓練農場」のハロウィンパーティーに行ってきた

 巷ではバレンタイン以上に盛り上がったといわれるハロウィンの当日、私は「草加市障害者就労訓練農場」で開催されたハロウィンパーティーにいた。

 「障害者就労訓練農場」は「農作業を通じて障害者の自立支援を行う農場」のこと 。
 場所は「そうか公園」の近く、東に埼玉県立草加東高校、西に「そうか光生園」、南に「つばさの森」があるところだ。
 指定管理者である株式会社パソナハートフルさんから「訓練農場で開催される収穫祭、ハロウィンパーティーを開催するので見学にいらっしゃいませんか?」と連絡があり、以前「つばさの森」を取材したこともあって、行くことにしたのだ。

 会場に到着したときには、すでに開会の挨拶が終わっていた………ちょっと失敗。。

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ハロウィンの飾り付けがお出迎え。

 参加者は《訓練農場の訓練生、地域の特別支援学校に通う生徒と住民の方々、パソナグループの社員とその家族 約150名》とあり、かなり賑やか。
 ハロウィンの仮装をしている人も多くて、柿木町の静かな田園風景の中、そこだけ「お祭り空間」となっていた。

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こじんまりした農場の柵や温室にはハロウィンムードを盛り上げるたくさんの飾り付け

 「収穫体験」は、農場に植えられている野菜を文字通り収穫する作業。「オクラ班はこちら〜」などと声が飛び交い、それぞれの担当者が班別に分けられたチームで野菜を収穫。
 収穫される野菜は、ネギ、オクラ、小松菜、水菜、チンゲンサイ、ナス、サニーレタス、さつまいも、ブロッコリー、ハーブと多彩。

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 後半はバーベキューパーティで、収穫された野菜が焼きそばや野菜炒めの具、ピザのトッピングに変身していた。片隅で作られていた焼き芋や、ゲームに使用されたじゃがいもやかぼちゃ(詰め放題ゲーム)は、ここではなく、(株)パソナハートフルが運営する『ゆめファーム』(後述)から持ってきたものだそう。
 ピザも焼き芋もとても美味しかった。

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パーティ風景。向こうに見えるのは「つばさの森」

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「乾杯!」 よく見えませんが、株式会社パソナグループ代表取締役社長 南部靖之氏のお姿もありました。

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カボチャとジャガイモ詰め放題ゲーム。
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収穫された野菜が乗った焼きたてピザ。

 さて、「株式会社パソナハートフル」、皆さんもよくご存じかと思う「株式会社パソナグループ」の「特例子会社」だ。

 日本では、従業員50人以上の会社では障害を持っている従業員を全体の2%以上雇用することが義務づけられているけれど(「障害者の雇用の促進等に関する法律第44条」)、グループ会社で障害者のための配慮をした子会社を設立すれば、グループ全体で雇用されているものとして算定できる。それを「特例子会社」という。

 収穫体験作業の合間に、株式会社パソナハートフルの代表取締役社長、深澤さんに少しお話を伺うことができた。
 草加市の「障害者就労訓練農場」の指定管理業務は、2006年に設立された『ゆめファーム』の活動の実績をかわれて請け負っているとのこと。
 『ゆめファーム』は、”オフィスでは活躍が難しい重度の障害のあるメンバーが、健常者の農業専門家のサポートのもと(中略)農業のプロを目指して(パンフレットより)”活動しているプロジェクト。

 「パソナハートフル」では他に、「オフィス業務」、「アート村(障害者アーティストが就労)」「アート村工房(アート村のアーティストの描くデザインをモチーフとした作品の制作販売)」「ゆめファーム」「パン工房」などの活動をしている。
 いただいた会社紹介のパンフレットの表紙には、素敵なイラスト作品が並ぶ。これはすべて「アート村」で働くクリエイターの作品だ。どの作品も素敵で、はっとさせられる作品ばかり。パソナハートフルのコンセプト、「才能に障害はない」というコピーがそのまま表現されているようだ。
 深澤さんは「本当に素敵なのよ」と、羽田空港で開催される「障害者アーティストによる『アート村作品展』」のちらしを手に、目をキラキラさせて話してくださった。

 バーベキューに参加していたスタッフには障害者の方が多いはずだが、ごく自然に共同作業をされていて、傍目にはほとんどわからない。
 「記憶力とか、ぼくらよりも凄い部分がたくさんあります」と広報室のスタッフの方。
 「鉄道とももクロが好き」と紹介いただいたお兄さんとは、そのネタで盛り上がったのだった(鉄道の話題は私が若い頃の周遊券旅行の話、ももクロは身内がファンなので(^_^;))。
 

 「つばさの森」取材時、宮田さん(当時のつばさの森所長)も話されていたけれど、「障害者の自立」というのは障害者福祉の中でも大きな問題だ。親はいつまでも子供の世話ができるわけではない。障害者が自らお金を稼ぎ、生活力をつけていかなければならないが、その「しくみ」を作るにはどうしたらいいか。

 障害者の雇用について意識する「健常者」は多くはないだろう。「障害者の自立」をビジネスモデルとしてしっかり実現している企業が存在することを、私たちはもっと知った方がいいんじゃないかなと思った。

 ちなみに「株式会社パソナハートフル」については、ちょっと前の記事ではあるけれど、ネット上に詳細な記事を見つけたので、そちらをご紹介。

■社会起業家の「障害者支援ビジネス」
※日経IDでログイン必要


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会場では、パソナハートフルの「アート村工房」や「パン工房」で作られた製品が販売されていた。おみやげにいただいたクッキーはとても美味しかった。パッケージも素敵で娘(大学生)が「かわいいっ」と一言。

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収穫が終わった後のナスの葉。すべてが有機栽培だという。スタッフの方が「害虫を丁寧に捕っていくからできることですよ」と説明してくれた。

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ニュースリリースには、「ピザ釜を利用したピザ作り」と書いてあったが、なかなか使い方が難しいらしく、ピザ作りは断念。かわりに玉ねぎ丸ごとロースト。

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収穫された野菜。

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