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2015年2月

2015年2月19日 (木)

150人の合同演奏、「音」が快感になる「吹奏楽フェスティバル」

 1月末から2月は草加市の市民がかかわる音楽イベントが続いている。


 そしてこれから、2月22日は『市民音楽祭 器楽』、3月1日は『市民音楽祭 合唱』と続く。

 最初の3つの話題はリンク先(「草加小話」)をどうぞ。

 今回は15日の「吹奏楽フェスティバル」について覚え書き。

2015

 去年も聞きに行って、最期の100人以上の演奏者による合同演奏に感動したので、今年もぜひ行こうと思っていたのだ(ちなみに去年は娘が出演していたから。今年は引退して出ていない)。

 市民音楽祭は、草加市の公式ページによれば「市内で活動する音楽団体の合同発表会です」。「吹奏楽フェスティバル」は「市内で活動している吹奏楽団体による音楽祭です。」。はい。

 今回の出演は、栄中学校、草加中学校、花栗中学校、谷塚中学校、草加高等学校、草加東高等学校、草加南高等学校(合同演奏のみ)、草加ファミリーブラスどんぐり音楽隊、草加市民吹奏楽団。
 このうち、谷塚中学校、草加高等学校、草加南高等学校は、去年夏に開催された吹奏楽コンクールで県大会に行っている学校だ(3年生がいないわけだけれど、今年も上位を目指しているはず)。
 合同演奏の指揮・指導をされているのが、「歌とダンスのファンタジー」でも指揮を担当されている さかはし矢波氏。

 参加団体が2曲ずつ演奏して、最期に合同演奏がある。
 吹奏楽の曲としてなじみのある曲も多くて、飽きなかった。各学校の吹奏楽部の紹介もほほえましい(吹奏楽部員が2,3人登場して説明するのだが、吹奏楽部的の独特のノリがある。ただ草加高校はめずらしく男子生徒が一人で紹介(^^))。

 講評が終わり、次は合同演奏。
 全員が揃うまでしばらくの待ち時間。そしてさかはし矢波氏が登場。最初の曲は「吹奏楽のための第二組曲」。
 150もの楽器が奏でる音の重なりが音に厚みを与え、その圧力(空気の振動)が体と心双方に響いてくる。いつまでもずっとこの音の海の中にいたいと思ってしまうような、そんな快感がある。

 合同演奏の2曲目は軽快なサンバの「ブラジル」。
 舞台に乗り切れなかった参加者全員が、リズム楽器を持って会場中に散り、会場の人も手を叩く。

 さかはし矢波氏の乗りの良さが会場中の盛り上がりを引き出し、サンバのリズムがホール一杯に響く、楽しい時間。
 フィナーレは「思い出はいつも」(草加市歌)。

 ラスト、サンバのリズムと共に、合同演奏で集まった全員が退場していき、「吹奏楽フェスティバル」が終わる。

 「吹奏楽フェスティバル」が(私にとって)魅力的なのは、中学高校の「吹奏楽部」が参加しているからだろう。年に1度の「吹奏楽コンクール」に向けてひたむきに練習を重ねる「青春」というひととき。娘を通じて知っている、いろんなエピソードが重なって、少し切なく懐かしい気持ちになる。

 「吹奏楽フェスティバル」はちゃんと「講評」もある。できれば、市内全部の中学高校の吹奏楽部が参加できるような、そんな形にしたら凄いな。全部の学校がホールで定期演奏会をしているわけではないから………と思ったけれど、さすがにそれは無理か(中学校だけで11校あるし。一般の吹奏楽団体もすべてが参加しているわけではないし。。)

 ただ、すでに来年が楽しみなのだ。


※補足1
ケーブルTV J:COMのローカルニュースで取り上げられていた。
※補足2
このパンフレットを改めて見て、「おくのほそ道の風景地 草加松原 国指定名勝記念事業」と書いてあることに気が付いた。吹奏楽フェスティバルは今年で3回目だ。「名勝記念事業」だとすると、その「事業」の期間が過ぎれば終わってしまうのかもしれない。できれば、有料にしてもいいから続けて欲しいと思うのだけれど。。

2015年2月13日 (金)

「草加市未来まちづくり市民会議」を見学してきた

市の施策には市民が参加している

 2月8日に高砂コミュニティセンターで午後2時から5時まで開催された、「草加市未来まちづくり市民会議」を見学してきた。
 どんな会議なのか。

 一言でまとめると、まちづくりにかかわる市の施策について、市民の意見を取り入れるための会議
 最新の「広報そうか」に告知文があるので、こちらを引用する。

市では将来のまちづくりの方向性や取り組みを示す「(仮)第四次草加市総合振興計画」及び「草加市都市計画マスタープラン」の策定・改訂を進めています。計画の具体的な内容について市民の皆さんから意見をいただくため、「草加市未来まちづくり市民会議」の参加者を募集します。

 この文章に登場する「総合振興計画」というのは、将来の草加市をどのようなまちにしていくかを示す「まちづくりの指針」となるものだ。

 こちらも市の公式ページに、『目指す都市像とまちづくりの目標などを記した構想(「基本構想」)と、その実現のための「基本計画」、「実施計画」を総称したもの』と説明がある。
 基本構想が15年、基本計画が各5年、実施計画が各3年というピラミッドが描かれている。

 基本構想と基本計画は、議会の議決で定められる。
 「第三次草加市総合振興計画」は今年を目標年としたもので、すでに各種施策を推進中ということになる。このときの基本構想は、草加市の将来都市像を「快適都市」とするもの。


 また、「草加市都市計画マスタープラン」は、正式名称が「市町村の都市計画に関する基本的な方針」。市民参加によってまちづくりの将来像や方針を定めることが、都市計画法の規定に定められている(第18条の2)という。
 これらについては、「草加市未来まちづくり市民会議」のページにある、各会議の資料などに説明がある。

 今年度の第1回草加市未来まちづくり市民会議の説明資料がとってもわかりやすい。

 さて、この形で直接市民から話を聞くのは、今年度で3回目(24年度、25年度、そして今年)とのこと。
 去年度は無作為抽出した市民+公募に応募してくれた市民で構成されていたが、今年は公募のみ。ただ、多くの方が去年から参加されているそうだ。

 去年度は、第四次総合振興計画と都市計画マスタープランの基本的な部分を検討し、まとめるための会議、そして今年度は、まとめられたさまざまな施策について、改善・改訂するための会議だ(と理解した)。

 去年度の会議には「元気放送局」さんが実際に参加・取材し、その様子を動画に残しているのでこちらをどうぞ。

 さて、ようやく今回の話。

 私が見学したのは、今年度の3回目。いわば今年度のまとめの会ともいえる。

 たたき台として提供された冊子のタイトルは、「(仮)第四次草加市総合進行計画・第一期基本計画の施策の方向性(案)」。
 32の施策について、その概要と「施策の体系(施策の名前と具体的取り組み)」「施策の意図」「協働のイメージ(それぞれの役割)」が書かれている。
 今回のテーマはこの「協働のイメージ」にある項目。
 施策を実現するには「市民」「地域」「事業者」「行政」それぞれが個別の役割を担うことが必要、ということで、その項目を検討する。 

 たとえば 1)水とみどりのまちづくり/施策1 水環境の保全、では、【協働のイメージ/市民の役割】のところに「食用油や化学薬品等を流しに流さない」という具体的なことが書かれている。
 この言葉が適切かどうか、他に付け加えることは無いか、各ジャンルごとに意見を言い合ってまとめていくのだ。

 32の施策を4つのグループにわけ※、それぞれ数名の市民と、司会・書記を務める市の職員2名で構成されたメンバーで話し合いをした。
 私はしばらくグループ4「子育て・教育、人権、生涯学習、文化、スポーツ、消費者」のところで話を聞いていた。
 一番印象に残ったのは、ここに書かれている文章の表現をちゃんと考えなくてはならない、それが重要だ、という言葉。この場でまとめられた文章は、市議会に提出され、審議される。ちょっとした語句の違いが、具体的な施策に響いていく。。

 条例や規約などは、確かに「ことば・文章」が重要だ。だれが読んでも同じようにとらえる文章でないといけないということだ。ふむ。

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※模造紙に、総合政策課でまとめた項目と、追加・修正意見が書かれた紙を貼っていく

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※最期に発表の時間がある

草加市の人口は増える?減る?

 この会は、草加市役所 総合政策部 総合政策課※が主催している。
 課長である芝田さんに少しお話をうかがうことができた。
 市民が行政にかかわることが、こういった形で可能であることを知らない人が多いとか、知らせることもなかなか難しいとか、そんな話。

 実際、行政側がどのようにして具体的な政策を実施しているのか、市民側はあまり気にしていないのではないだろうか。
 暮らしにかかわる市の行政っていわば「空気」のようなもので、無いと暮らせないけど快適な限り意識しないみたいなところがある。

 さて、ここでいい機会を得たと思い、以前から疑問に思っていることを伺ってみた。
 草加市の人口は今がピークで、次第に減っていくという予測を出しているけれど(※総合政策課のfacebook「地域経営室」)、どうしてでしょうと。素人考えだと、草加市は便利で暮らしやすいから、もっと増えるのでは?

 そうしたら、草加市には行政主導で開発可能な広大な土地が無いから、という答えが返ってきた。
 市内の土地は細分化され、それぞれに持ち主が存在する。
 マンションや一軒家数十棟くらいの小さな街を作ることなら出来るけれど、例えばレイクタウンのような、街の無いところにどかーんと新しい街を作るというような大きなプロジェクトを進めることが難しい。つまり、一気に人口を増やすような施策がとれないという。
 大きなマンションが建つと増えるが、そこに入った若い夫婦は、家族が増えると出て行ってしまう傾向があるそうだ。入った分出ていく。
 そうか、とようやく納得した。

 今草加市では、松原団地の西側が再開発中、そして新田駅の東口・西口両方の再開発が稼働と、広大な土地が無いとはいっても、じわじわと開発が進んでいる。草加市に移り住んできた人たちが草加市を気に入って、終の棲家にしてくれるといいんだけれど。

 10年後、20年後、そして100年後にはどうなっているだろうな。

※「4つのグループ」

1 環境、都市・交通、治水、交通安全
2 防災、防犯、上下水道、産業・観光、景観、雇用
3 福祉、市民自治、社会保障、交流、保険・医療
4 子育て・教育、人権、生涯学習、文化、スポーツ、消費者
※総合政策部総合政策課
総合政策課のお仕事は「市の基本的な構想や総合的な計画の策定、政策形成に関する情報収集・調査・研究、総合調整、重要施策の総合的な企画や調整、経営会議・行政会議、広域行政、大学連携事業など」
「総合政策部─総合政策課」の下に位置する「地域経営室」がfacebookを公開している。草加市の各種データを解説付きで見ることもできるので、たまに見てみるとおもしろい。

※行政主導で開発可能な広大な土地が無い
草加市は開発に条件がある「市街化区域」が90%もあるという。今年度未来まちづくり市民会議の説明資料の「前提となる条件」のページにある。

2015年2月 6日 (金)

気持ちいい空のもと、「節分」の催しを巡った

 2月3日は節分。
 去年は、80年ぶりに「節分祭」を開催したという草加神社へ行ってきた。


 今年は、3つの寺社を回った。壇上から豆+αを蒔くのは同じだが、それぞれ違った点があってなかなか興味深かった。

 まずは3時から、去年も訪ねた「草加神社」の「節分祭」。

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 ここの節分は、壇上から市内の有力者の方や議員の方、著名人が数名ずつ入れ替わって豆まきをする。テレビなどでよく見かける方式だ。

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※みなさん大きな買い物袋とかダンボールとか用意されてます。。

 参加者の方も入れ替え制。ただ今年は、小さな子ども連れの親子は別の列にして、こちらから順番に参加した。
 去年、大人に混じって並んでいたため、お菓子がうまく取れなかったり、上ばかり見ている大人がぶつかったりと危険だったので、今回は完全に分けたんだろう。
 

 豆まきの途中で、4時から始まるという東福寺の「節分会」に向かう。
 こちらは、東福寺の北側、駐車場に面したところで開催。4時の段階では人はあまりいなかったが徐々に増加。この時間なら学校が終わっているので、小学生や制服姿の中学生も現れた。みんな手には大きな買い物袋。

 そして豆まき開始。壇上に登場したのは、東福寺の関係者(たぶん、住職さんや家族の皆さま)。

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 草加神社では入れ替え制だったが、こちらは全体の人数もさほど多くないため全部同じ状態で豆まき。草加神社でも駄菓子がたくさん蒔かれたが、こちらは駄菓子だけではなくインスタントラーメンの袋とか、小銭もばらまかれて大賑わい。バラバラっと重い音がすると、人々の背が一斉に低くなる。

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※大漁(^_^;)

 ちなみに、訪れていた人が「前はもっと遅かったわよね」と話していたのを聞いた。以前は暗くなってから行われていたらしい。

 さて、次に向かったのが「日枝神社」。こちらは夕方6時半から。
 少し前に着いたが、すでに多くの人がいた。広い境内に、豆まきをするための台が組まれ、その周りに人が集まっている。

 豆まきをするのは、黄色いはっぴを着た10人以上の子供たち。ともかくかなり大勢の人が集まっていたので、賑わいも一番だった。夜ということもあって、「お祭り」の雰囲気。いや、実際お祭りだ。

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※反対側にも同じくらいの人が集まっている。

 境内ではくじ引きをしていて、砂糖と醤油が準備されていた。スタッフの袢纏を着ている人に聞いたら、吉町の自治会員の方が引けるとのことで、ちょっと疑わしい目で見られてしまった。ごめんなさい、ただの見学です、豆もお菓子も拾っておりませんm(__)m。

 ちなみに境内横には「吉町会館(集会所)」があるので、地域の自治活動の拠点ともなっているのだろう。
 今回節分に参加した子供たちが、来年は私が豆を蒔く年だ!とか、去年は私が壇上にいたんだなあ、とか思いながらすごせるのは(※実際にどういう形で子供たちが選ばれているかのお話は伺っていませんので念のため)、とっても素敵なことだよね。
 
 しかし1年は短い………。
 去年草加神社の80年振り節分祭を取材したと思ってから1年たってしまったとは。。。

 「草生人」の発行が相変わらず遅れてしまい、申し訳ありません。。 
 いま誠意制作中ですので、今しばらくお待ち下さいm(__)m

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