文化財を守れ!「歴史民俗資料館消防訓練」を見学した
1月25日朝10時から、草加市歴史民俗資料館で消防訓練があったので訪ねてみた。
この訓練は、1月26日「文化財防火デー」にちなんだもの。
1949年1月26日の早朝、現在ある木造建築物で世界最古である法隆寺の金堂で火災が発生、堂内の壁画の大半が焼損。2月には愛媛県松山城で、6月には北海道松前城でも火災が発生。立て続けに国宝が火災に見舞われたことから、文化財を火災や災害から守ろうという気運が生まれ、1950年に文化財保護法が設定された。
ちなみに1950年7月には金閣寺が焼失。。
で、1955年に、文化財保護啓蒙のために設定されたのが「文化財防火デー」。
主催は草加市消防本部・消防署と生涯学習課(教育総務部)、歴史民俗資料館。
訓練には「草加宿案内人の会」と付近の「一番通り商店街」「四丁目町会」「五丁目町会」「六丁目町会」が参加。
細川館長をはじめ、一番通り商店街の長谷部さん(音楽特集で取材)、消防署の森さん(防災特集で取材)と、「草生人」と関わりのある方がいて、みなさんにご挨拶。
訓練は「開会式」→「訓練」→「閉会式」と手順通りスムーズに進んだ。
※開会式。
※地震発生のアナウンス→シェイクアウトの後、来館者の避難誘導指示。「草加宿案内人の会」の方が協力。
※消防機関への通報。テーブルに電話を置いてシミュレーション。
※文化財持ち出し。草加市指定文化財の「板碑」(いたひ)と「丸木船」、面芝居の「面」などのダミーを持ち出し。
※初期消火訓練。ここで町会や商店会が協力。
※消防車登場。狭い中に入り、上から放水。ホースはぐるっと草加小学校側から引かれていた。
閉会式での訓練講評で、消防本部の石塚消防長が話されたこと。
4年振りの訓練であること、前回は大雪で中止になったこと、こういった形で訓練ができたことは初めてでとても意義があること。
ラストは『みんなで守ろう文化財!1月26日は「文化財防火デー」』の垂れ幕披露と、参加者全員の記念撮影で締め。
それほど緊張感のある訓練ではなかったけれど(^_^;)、でも、重要だ。
何回か防災訓練に参加して思ったことがある。こういった訓練は、どんなにゆるく思えても、一度でもやっておけば何もしないよりも絶対にスムーズに動ける。体と目で(情景として)覚えたことは、文章で記憶するよりもずっと印象に残るからだ。
………ただ、地震による火災が発生したら、同時多発でとなる可能性が高いし、なかなか訓練通りには行かないと思うけれども………。。
ということで、無事終わって解散。
消防署員の方が、持ち出し訓練で使ったものを片付けていたので「これはどなたが作るんですか?」と聞いてみた。なんと全部消防署員の手作り!「丸木船」を模したダンボールはけっこう大きく、しっかり色が塗ってあった。「ふだんはあまりこういうことはしないんですけれどね。ダンボールの箱に「資料」と書いた紙を貼るくらいで」。力が入ってたんですね。
みなさんお疲れ様でした。
※一番通り商店街のみなさん。後ろ左側に草加市消防西分署の森さん、背後真ん中 細川館長さん。