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2014年9月

2014年9月29日 (月)

「記念式典」の記憶を未来への基点へ

 9月28日、ヨーカドー上にあるアコスホールでは、盛大な祝賀会の準備が行われていた。
 「草加市商店連合事業協同組合」設立十周年記念の記念式典と祝賀会である。

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 「草加市商店連合事業協同組合」(以下商連)は市内にある28の商店会が参加する団体で、前身は1974年に結成された「草加市商店会連合会」。10年前の2004年に中小企業等共同組合法に基づいて法人化し、設立。

 普通に草加市で暮らしている人にとっては、それほどなじみがない団体だとは思うけれど、市内の商店で使えるポイントカード「そう★か〜Do」を発行・運用していて、去年、10万人の人出を集めて大成功した「街グルin草加」を主催した団体である、というのが一番わかりやすいだろう。市内の各種イベントにも協賛・参加している。
 市内商店街をとりまとめ、その活性化のためにさまざまな活動をしているのだ。
 
 開始15分前ごろに到着すると、すでにたくさんの人が集まっていた。入り口ロビーでは、演奏家協会の方による演奏が響いていて、落ち着いた雰囲気(「草加市演奏家協会」金管楽器四重奏)。

 入り口では、理事長三井氏を初めとする役員の方が出迎えられ、多くの人が挨拶し、握手をされていた。
 受付でいただいた袋には、32ページオールカラーでしっかりとした作りの「設立十周年記念誌」と、「草加せんべい物語」が書かれたリーフレットが入っていた。

 記念式典は、副理事長佐々木氏の開式の辞で始まった。
 理事長三井氏による主催者挨拶、来賓の方々の挨拶、功労者表彰、従業員永年勤続者表彰(商連事務局と、商連直営店である「草加市立病院内売店」で長年働いてきた方々への表彰)などと続き、記念式典は終了。

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 引き続いて、祝賀会。
 早速ステージではアトラクションが始まった。

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※夢寿美の会(むすびの会)
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※ロビーで最初演奏されていた「演奏家協会」のみなさん

 料理は美味しく、コンパニオンの方が常時テーブルを周り、飲み物や食べ物が無いと取ってきてくれる。バイキング形式の料理も多彩だったけれど、その場で寿司職人さんが寿司を握っていたのはびっくりした。

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 ステージ下横では、草加せんべいを焼いていて、焼きたてを配っていた。
 珈琲の他、「つばさの森」の小松菜ジュースも用意され、アルコールがダメな私も飲み物に困らなかった。
 最後のアトラクション「タヒチアンダンス」では、数名の方が舞台に連れられて一緒に踊るという、フィナーレ的演出で大盛り上がり。

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タマリキ埼玉アイタペアペア

 
 お恥ずかしいことだけれど、実は私は、こういう形の式典や祝賀会は参加したことが無かった(働いていた会社が小さなところでその手の催しに参加する機会が無かったのかもしれないけれど)。形式的なことが苦手で、こういったことに資金を使うことの意味をはかりかねていた。

 ただ、今回のような記念式典は、こうした形で10年という時間をまとめ、盛大に告知して多くの人の記憶に残すことに意味がある、この時間と記念誌の存在が、これからの未来を作っていく基点になるんだろうなと思った。「式典」には、そんな意味があるんだなあと。。

 こんなことを今更書いているのもなんかお恥ずかしいけど、レポートさせていただいたことに、深く深く感謝いたします。


 会場では、お世話になっている方に大勢お会いした。「お久しぶりです」という会話を交わす。
 「草生人」の取材などで関わっても、その繋がりが一時的になってしまう方も多い。インタビューで、もっとお話を伺いたい、と思っていても、次の号、次の号と、そんな人が増えていってしまうので、なかなかその思いは遂げられない。
 取材のたびに「私もぜひ○○したいですっ」などと調子のいいことを言ってしまい、その機会が全然訪れないことに少しの罪悪感を感じている。。もっとフォローをしたいのだけれど、なかなか時間が作れないなあ。。

2014年9月21日 (日)

毎月になったら草加の名所に「青空とアートとごちそう」

 9月20日に、草加駅東口から少し東に歩いたところにある防災広場で開催されたイベント「青空とアートとごちそう」。

 主催は高砂・住吉・中央(TSC)地区まちづくり市民会議。そして「爽日市庭(そうかいちば)実行委員会」、「心koko凪nagi実行委員会」が協力。

 このイベントは、この場所が防災広場となり、原っぱだった(整備されていなかった)とき開催されていたイベント「星空映画祭」の実施が難しくなって企画されたものだとのこと。
 整備前は映画祭だけじゃなくて「みんなのあそびば原っぱ」という遊びのイベントも行われていた。これらの後継イベントにあたるわけだ。
 ポスターなどの告知をあまり見かけないなと思ったのだけれど、一部の地域で新聞の折り込み広告として配布したとのことで、けっこう人が来ていた。
 

 全体的な雰囲気は「爽日市庭」と同じで、音楽+アート+美味しい食べ物。
 広場の南東側にテントが並び、その前には白いテーブルと椅子が用意されてゆっくり食べたり飲んだりできるようになっている。広場の真ん中くらいのところにはステージがある。

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※広場の中央からイベント側を撮影。右端が音楽のステージ。 

 テントは、かき氷、やきそば+焼き鳥、パン(petit lapin)、バウムクーヘン(切り株の家)、マフィン(COCO muffin)、ストール(mon favori)、そして果物と野菜。。。

 また、旬のとうもろこしと焼き芋、野菜メインのカレーやフライドポテトなど、いつもの美味しいメニューが並ぶチャヴィペルト

 音楽の方は、cheekcolor(チークカラー)さんという草加イベントの常連さんが司会。Miekoさんのサックスがいいんだな〜。CDを買っておけば良かったかもしれない。。それから、「羽純」さんという方のステージ。「電子バイオリン」というのを初めて聞いた。心に残る歌声。他に、「そめやめい」さん「SONON」さん。
 ラストに、かき氷のテントでお手伝いしていた高校1年生の女子が登場して、拍手を浴びていた。
 
 音楽の他じゃんけん大会もあって、かなりの盛り上がりを見せていたとのこと(その時間外していて失敗)。

 チャヴィさんのところのカレーは優しい味で、辛いのがダメな私でも美味しく食べられるので※、お昼用と夕飯の付け足し用にも買ってしまった。食べ過ぎだわ。切り株の家のバウムクーヘンも好きだし取材させていただいたpetit lapanのパンも美味しくて………。。。

 散財orz。。。。。。

 来月も同じ形のイベントを、今度は「心koko凪nagi運営委員会」主催で行うのだという。

 主催者は違っていても、来場者にしてみれば《美味しい食べ物や飲み物、素敵なグッズやアート体験、そして音楽が楽しめる、都会のオアシス的な素敵でゆったりできる空間》という「爽日市庭」のテイストは同じ。

 スタッフ(裏方)の皆さんの苦労は半端じゃないとは思うけれど、これが今後毎月決まった日に開催できるようになって人が集まるようになれば、参加団体も増え、もっと人が集まって、草加の「名所」になっていくに違いない。

 「あ、草加って毎月ちょっとすてきな『市場』みたいなのやってるんだよね、そうそう『爽日市庭』」と認知されるようになれればいいな。

 
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※「切り株の家」特製バウムクーヘンをカットしてチョコレートがけしたものを販売。

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※販売されていたぶどうは草加産。甘くて美味しい。

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※お子さんが何人かチャレンジしていた。
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※やっぱ秋はこれですね(^^)

※チャヴィのカレー
旦那によると、パンチがちょっと足りないという。世の中は「辛いもの」が人気があるけれど、私は昔から刺激に弱く、辛いのだけではなく熱いのも苦手。旦那とラーメンを同時に食べ始めると、男女の違いはあるにしても、倍以上の時間がかかる。うちのカレーは、甘口のルー利用で娘達が子供の頃から同じ味(^^)。で、なぜレトルトカレーは「中辛しか売っていないんだ」と文句たれているのである。
でもなぜみんなそんなに辛いの大丈夫なの??味わからなくならないの?

2014年9月16日 (火)

年に1回、神明庵に灯りがともる2日間〜神明宮大祭

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※御神輿。草加もみ

 更新が遅れてしまったが、9月6日、7日は「神明宮大祭」。神明庵の先にある「神明宮」のお祭りだった。天気が危ぶまれたが、前後に雨が降ったもののお祭り時には問題なく、大勢の人で賑わった。

 1日目は蒸し暑く、いかにも夏のお祭りだったけれど、2日目は一転して涼しくなり、過ごしやすいお祭りになった。
 たぶん去年よりも露店の数が多く、人出も多かったように思う。

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※セブンイレブン前。大勢の子供たちがいる。

 射的や金魚すくい、型抜きには子供たちがたくさん集まっていた。

 神明1丁目交差点の北、神明宮のある通り(6丁目町会)には、業者の露店ではなく、町内会や婦人会などの模擬店が並んでいた。ちゃんと的当てやヨーヨー釣りといった遊びも用意されていた。占いと似顔絵のブースもあった。
 なつかしい旋律の歌声が流れていたのは「神明宮大祭 ろ若ロックフェス2014 」という音楽イベント。1番手のグループは懐かしいフォークソングで、なんだかほっこりした。
 

 で、このお祭りでは貴重なシーンを見ることができた。神明庵の灯りだ。
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 神明宮の南側にある神明庵は、いつもなら午後4時までしか開いていない。
 しかし、年に一度、このお祭りのときだけは、夜9時まで、つまりお祭りが終わるまで開いていて、入り口に提灯の灯りがともるのだ。

 貴重な2日間。


 娘が子どもの頃、7月は八幡神社のお祭り、9月は神明宮のお祭りが定番だった。

 小学校のPTAでは分担して祭り会場を見回り、顔見知りの子供たちや先生方に出逢って挨拶する。はしゃぐ娘に、キラキラ光る笛とか、曲げると光るおもちゃのライトをねだられる。
 金魚すくいや型抜きにはまるとなかなか抜けられない。露店の定番、フランクフルトやじゃがバタ、から揚げをほおばる。焼きそば、たこ焼き、お好み焼きを夕飯用に買って帰る。
 小学生になると、友達同士で遊びに行く。この日はあまり遅くならないようにね、と夜までの外出を許す。
 しかし、ここ数年は露店の数も減り、それに合わせて人も減り、娘たちも大きくなり、あまり来ていなかった。

 久し振りに2日間うろうろして、ああ、やっぱり人がちゃんと集まって賑やかな「お祭り」はいいなと思った。
 人が集まればお店も多く出て、さらに人が集まり、その大勢の人の「気」みたいなものが多くの人をまた引き寄せる。やはりお祭りはこうでなくちゃ。このまま毎年続いて欲しい。子供たちの心には、「故郷の楽しいお祭り」という記憶が残って、さらにその子供たちに伝わるだろう。

 このお祭りが終わると、もう秋だなあ。と思うのだった。


■お知らせ■
 夏のイベント、ブログで報告しなくては、と思いつつ、書き損なってしまった「よさこいサンバフェス2014」「草加市民納涼大花火大会」。次号の草生人本誌では4月から8月までのイベント一覧を掲載して、そちらで触れています。今全力で編集中。諸般の事情で、号と号の間隔が開いてしまっていることをお詫びしなくてはなりませんが、細く、長く続けるために、どうかご理解とご協力をお願いいたします。

2014年9月 3日 (水)

「9都県市合同防災訓練」は本格的だった

 8月31日、草加市内では「防災訓練」が行われていた。
正式名称は、《第35回 9都県市合同防災訓練》。
 9都県市とは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県と、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市。

 今回、埼玉県会場が草加市になった。
 訓練はメイン会場である綾瀬川左岸広場と南側のグランド(「南側公共用地」)に加え、草加駅、草加市立病院、草加市文化会館、市民体育館、草加駅周辺で同時に行われた。

 9時10分には、市内銭機に緊急速報メールが送信されたので、それで気が付いた方も多かったかもしれない。
 私は、この防災訓練があることを去年春に出した「草生人 防災特集」の時にすでに聞いていた。

 が、詳細を確認しないまま会場に向かい、ちょっとびっくりした。
 規模が自治会の防災訓練と明かに違う。大規模かつ本格的だったからだ。

 会場は住民による訓練エリア(左岸広場)と、プロによる訓練(機関系訓練)エリア(南側のグランド)に分かれ、「機関系訓練エリア」には、半分埋まった家、壊れた2階建ての家とつぶれた自家用車、電線の切れた電柱、横転したバスと追突した自家用車+トラック。東側には、トリアージポストと看板のかかった医療テントなどがしっかり準備されていた。

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※埋まった家の傍らには電柱がある。

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※横転したバスからの救助訓練。バスの向こうに見えるのがけが人が運び込まれる「トリアージポスト」。
   
 会場にいた人が「すごいわね〜昨日から準備していたからね〜」と話していたのを小耳に挟んだ。

 左岸広場の東側の道路(先日開通したばかりの1050号線)には、春日部、桶川、越谷など、埼玉県内のさまざまな地区から防災関係車両がずらりと並び、訓練を待つ。


 確かに本格的だ!、と改めて思ったのが「ケガ人役」の存在。トリアージポストが設置された東側に、血糊をつけた若い人が大勢スタンバイしていたのだ。傷口が盛り上がっていたり、背中が真っ赤に染まっていたりとかなりリアル。
 一人一人、ケガの状況が説明された札を首から提げていた。
 ちょっと話を聞いたら、大学生のボランティアだそう。リーダーの男性に許可を取れば写真OKとのことだったのだが、結局そのあとその男性がずっと会場の中に入ってしまい(一般の人は訓練エリアに入れない)、その後もタイミングが合わず、許可を取れなかった。
 終了後急いでトリアージのテントに行ったのだが、もう引き払った後だった。残念。

 市民による訓練(住民系訓練)エリアである左岸広場でひときわ目立ったのが、震災再現エリア。被災した町並みが再現されていて、そこを通るという体験。
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 他に赤十字による応急手当やAEDの使い方などが訓練できるスペースや、「地震体験訓練」(地域の防災訓練でもよく登場する「起震車」)、「降雨体験訓練」、自衛隊の炊きだしなどがされていた。
 炊きだしはカレーで、食べ損ねたorz。

 ヘリコプターによる高所救出訓練が目の前で行われているのもかなりどきどきした。低空飛行する防災ヘリコプターが何台も上空を通り過ぎる。

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 この訓練の詳細については、草加市の紹介ページから当日受付で配布されたパンフレットがダウンロードできる、と書いて確認しようとしたら、防災訓練の告知自体のページが見あたらない。あれ?

 検索したらPDFファイルは確認できた。

(リンク切れになる可能性があります)

 それを見ると、多種多様なプロの訓練が行われていたことが確認できる。

 左岸広場南側グランド(公共用地会場)周辺だけでも、情報収集伝達訓練、救助犬による探索訓練、飛行場外離着陸嬢解説訓練(ヘリの発着をしていた)、CSRM 狭隘スペース救助訓練、多重衝突事故対応訓練など27項目。

 文化会館会場ではボランティアセンターの立ち上げなど、草加駅では帰宅困難者対策訓練、市立病院では災害拠点病院運営訓練、栄小では、前日から夜間避難所運営・宿泊訓練が行われていた。

 と、こらは上記PDFファイルに全部リストされているので、目を通すといいと思う。災害時には何が発生して、どのように対応されるのかが想像できる。
 今回、特に感心したのは、左岸広場とグランドの間に休憩エリアが設定されていて、そこに大きな大型ディスプレイが設置されて、訓練の様子をずっと放送していたことだ。
 いわば「実況中継」。

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 女性アナウンサーが状況を説明し、防災の専門家が解説を担当。
 放送の担当はパンフレットによればケーブルテレビのジェイコム北関東株式会社(J:COM)らしい。草加エリアではないが、この防災訓練の様子を放映するという告知を見つけた。

 これを改めて見る機会は無いんだろうか。会場内にカメラマンが複数入り、カメラを切り替え、シーンによって防災に関するミニ知識も披露された、ものすごくためになる放送だったと思うのだが。

 いつか確認してみよう。

 さて、12時近くなり、一通り訓練が終わって閉会式。
 ずらりと並んだ参加団体と、上田知事の挨拶があって、埼玉県の訓練であったことを改めて認識。

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 この防災訓練にかかわるニュースは、ネットで確認できたのはMSN産経ニュース地方版と、埼玉新聞

 予習が足りなくて、草生人編集部ツイッターでも、事務的なお知らせになってしまっていたが、もっと宣伝すれば良かったと後悔した。
 緊急時、何が起こるかちょっとでも知っていれば、何も知らないよりはずっと落ち着いて行動ができるからね。
 今年の防災講演会についてはこちらをどうぞ。
草加小話:

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